*admin*entry*file*plugin| 文字サイズ  

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


行ってきたよ、話題の映画『ザ・コーヴ』の上映会。

まあね、細かい背景情報は俺がここでクドクド説明する必要もないでしょう。気になる人は上映会の主催者のサイトに経緯が色々書いてあるので、その辺りを読んで頂ければOK。よってここでは、あくまでもこの俺様の独断と偏見のみをつらつらと綴ることにするのだ。

あの映画の上映中止を巡る争点を幾つかのポイントに分けてみると、だいたい以下の通りになるんじゃないかな。


1.手法上の問題

太地町が立ち入り禁止にしているエリアにガンガン入って撮影しちゃってて、確かにありゃあちょっとマズいよな、って気はするんだけど、その反面、あの手のドキュメンタリー映画にはその程度の違法行為はある意味避けられないのかな、と思ったりもする。

例えば、『ビルマVJ』でVJ(ビデオジャーナリスト)達が秘密裏にデモの模様を撮影するという行為は、ミャンマー軍事政権から見ればきっと違法なんだろうし、厳密な意味ではドキュメンタリー映画じゃないけど、『風の馬』で用いられている映像の一部がチベット本土内でのゲリラ撮影によるものだってのも、中国政府にとっちゃあ明らかな違法行為。いわんや『Jigdrel - LEAVING FEAR BEHIND(恐怖を乗り越えて)』『Undercover in Tibet(チベット潜入取材)』なんか、そりゃあもう見つかりゃあ命に関わるくらい危険な違法行為なわけだ。

つまりね、そのドキュメンタリー映画の映像(の一部)が違法行為に基づくものだとして、それを違法行為であるが故に非難するってのは、映画の製作者が採っている立場に受け手の側の主観として反感を抱くか否か、単にそれだけのことなんだよ、きっと。そこには客観的な正義の入り込む余地が実はあまり無い。


2.イルカは救うべき動物か

イルカは知能が高い動物だから救うべきだという言い分は、俺にとっちゃあどうにも承服しかねる部分。それじゃあまるで知能の低い動物はどう扱われても構わないみたいじゃん。俺はそういう優生保護法チックなアイデアは正直キライだからさ。

一方で、この映画の主人公とも言うべきイルカの調教師、リチャード・オバリーの人としてのありようには、実は結構共感できちゃったりもする。この人はイルカは知能が高い動物だから云々以前のレベルで、本当にイルカのことを愛して止まないのではないかと、だからあそこまでコアにイルカ救出活動にコミットできるんじゃないかと思った次第。映画の最後の方で、彼がIWCの総会に乗り込むシーンがあるんだけど、あそこは結構ジーンときちゃうね。

(俺はほら、『野生の王国』とか『ムツゴロウ動物王国』とか欠かさず見てたクチだからさ、素朴な動物愛護って考え方自体は結構好きなのよ。)

まあね、どんなに無能な集まりだと言われても、最終的にはIWCみたいな場でキチンと議論を重ねることでしか事態は解決しないんじゃないかな、って思うよ。


3.イルカは喰うべき動物か

まずは水銀の蓄積云々の議論にキチンとケリをつけるべきでしょう。その際は、どちら側から見ても片手落ちにならないよう、内外の研究者による共同調査という形を採るのが望ましいかと。

水銀云々を別にすれば、イルカ肉に全く馴染みがない以上、そんなの喰えなくても困らないよ俺は、ってのが正直なところ。あれを日本文化だって言われても、安易に同意はしにくいね。小田原あたりでうっかり魚網にかかっちゃったイルカの肉が市場に出回ることが稀にあるって話は聞いたことがあるけど、太地町のあれは全然レベルが違うと思うんだよねぇ。

そりゃあね、イルカ漁が太地町の経済を支えてるんだって意見もあるんだろうけど、それは地方の土建業者の懐を潤わせるためには箱モノ公共事業が必要だって言ってるのと同じで、目的と手段と結果を都合のいいように入れ替えているに過ぎないような気がするなぁ。


4.太地町の人達の言い分

太地町の人達の言い分、それがあの映画では今ひとつ聞こえてこない。でも、それはあの映画が彼らの声を掻き消していると言うよりも、あの映画の中ではそもそも太地町の人達が自分達の言い分を理路整然とした形で主張しようとしていない点が問題なんじゃないかなって思う。

だってさ、口を突いて出てくるのはとにかく罵声なんだもん。

あの映画に対してだけでなく、自分達のやっていることに多少なりとも正当性を感じているのであれば、それを理論的に毛唐どもに説明してやんなきゃいかんよ、本当にイルカ漁なり捕鯨なりを存続させたいのであれば、もっとスマートなアピールをせなあかんよ、って思うのだよ。裏を返せば、理論的な説明ができないってことは何かやましいところがあるに違いないってあいつらに思われちゃうよ、ってことです。


5.本当に反日的な映画なのか

いや、俺はそうは思わんかった。あの映画を正確に表現するなら、反イルカショービジネス映画なのだと思う。で、たまたまそのサプライチェーンの最上流に太地町があったというだけの話なんじゃないかと。そうじゃなかったらリチャード・オバリーがわざわざ来日するなんてあり得んのじゃないかと思うんだけど、どうでしょう?

って言うか、あの映画を見て反日的だと思われた方がもしいらっしゃるなら教えて欲しいのですが、どの辺りが具体的に反日的なのでしょうか?残念ながら私にはあの映画の反日性を汲み取ることができませんでした。是非ご教示下さい。

勿論、映画を見てない人が上記の質問に答えるのは全くのナンセンスよ。


6.『ザ・コーヴ』は上映中止にすべきか

言論の自由ってのは、やっぱりある程度は保障されるべきだと思う。そしてそれは、“上映中止にすべき”という意見に対しても適用されるべきだとも思う。

でもさ、ここんとこ右寄りの団体が上映館に対してやってるのは、自由な言論ではなくて単なる脅迫でしょ?それはやっぱおかしいよ。

それにさ、どこの誰とも知らないウヨに“この映画は反日的であると我々が判断した。よって上映中止とする”みたいなこと言われて、はいそうですか、とは言えんでしょ。その判断はお前じゃなくて俺がするんだよ。

だからまぁ俺的には、“上映中止にすべき”という意見は尊重しなくはないけど、街頭宣伝や電話攻勢による過度の威圧は全然ダメってとこね。洗練された市民の冷静な意見としては、当然の帰結でしょう。

あの映画に文句があるのであれば、見た上で徹底的に議論をすべきだし(実際映画のオフィシャルサイトには賛否両論色んな意見が著名人から寄せられている)、そのためには上映中止にするなんてのは愚の骨頂で、もっとみんなが見られるようにした上で議論の場を設けるってのが筋なんじゃないの?


俺様の意見はだいたいこんなとこかな。ちなみに映画の娯楽性ってことで言えば、『ビルマVJ』よりはずっと面白かったってのが正直なところ(テーマの重要度とは全然関係ないよ)。こりゃあアカデミー賞持ってかれるのも無理ないわな。

ちなみに、ニコ動で全編無料上映と討論の生放送をやるそうです。タイムリーですな。

賛否はどうあれ、気になる人は観といて損はないと思うね、俺は。

(青)

この記事へコメントする















青空トランプ

Author:青空トランプ
青空トランプ:夫婦ユニット。サブメンバーに、長女コロ(中1)と長男ぐわー(小5)がいます。
そんな青空トランプを、20の質問で紹介します。

【青空☆太郎】

出身地:宇宙
職業:世界を股に挟むえせサラリーマン
趣味:最近は主に東欧の大衆音楽、例えばロマ(ジプシー)系やクレズマーの辺り
特技:誰に対してもあつかましく振舞う
好きな食べ物:カレーかラーメンか迷ってるフリをしつつ本当に好きなのは握り寿司
好きな映画:ここ最近なら間違いなく『先祖になる』だね
尊敬する人:タモリ(『ブラタモリ』復活希望)
抱きたい人:宮崎あおいちゃん(せっかく離婚したんだから俺んとこに嫁に来なさい)
神:JB、ジミヘン、コルトレーン(このチョイスに迷い無し)
永住したい場所:東北か東欧か東南アジア
1ヶ月休みがあったら:東北でボランティア&観光(まだまだ行き足りない)
3億円当たったら:1億は寄付して、残ったカネで防音設備の整ったスタジオ付きの家を建てて楽器を買いまくるね
明日死ぬとしたら:慌てて般若心経を覚える
今一番興味があるのは:クレズマーとチンドンの関係性
子供以外の宝とは:あごひげともみあげ
自分を動物に例えたら:インドサイ
相方のいいところ:他人にでも感情移入できるところ
相方の悪いところ:他人にでも感情移入しがちなところ
相方を料理に例えたら:火鍋と砂鍋が半々のやつ(仕切りは陰陽風)
世界に向けてメッセージを!:打倒風評被害!


【花札(仮)すずき】

出身地:長野県長野市
職業:主婦業を全力で。
趣味:下ネタ。
特技:落ち込むこと。
好きな食べ物:友人の旦那が作るダシ巻き卵。こないだ久々にありついた♡甘さと出汁とフワフワ具合。ケーキかよ!?安定の旨さ。嫁への愛を感じたわー。
好きな映画:『クンドゥン』『JSA』
尊敬する人:もちろんダライラマ14世。すごいオジサマですよ、この人は。
抱かれたい人:吉野寿様。せめてデートできるなら、一緒にダイアログ・イン・ザ・ダークとか行って、吊り橋効果狙いたい。
神:小林賢太郎。神と書いてけんたろうと読む。
永住したい場所:シェムリアップ、ウブドゥ、チェンマイ
1ヶ月休みがあったら:タイのビーチでぐだぐだしたい。
3億円当たったら:半分寄附、半分貯金して老後に旅しまくる。
明日死ぬとしたら:家族と美味しいもの食べて過ごします(;_:)なんか泣けてきた…
今一番興味があるのは:TED。おっさんテディベアじゃなくて、プレゼンの方のね。
子供以外の宝とは:ラーメンズDVD&文庫本コレクション。
ラーメンズ好きな女はうざい?けっ知らねー。
自分を動物に例えたら:スナフキン亜種。おさびしやま~に~♪
相方のいいところ:博識。理論的。私の支離滅裂な話をよく聞いてくれるという意味で、ガマン強いところ。
相方の悪いところ:ブログ、この半年で1個くらいしかあげてませんよ。どうしました?
相方を料理に例えたら:満漢全席。うんちく多そうだ。
世界に向けてメッセージを!:最良の母親とは、まあまあの母親である。〜児童精神科医 ドナルド・ウィニコット〜

QRコード
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。