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どうせ誰も読まねえんだからと、さしたる気遣いもなく毒づいてみる。

昨年3月のチベット全土蜂起以来、それなりに認知度も上がり支援者の裾野も広がったと思われるチベットへの支援活動だけど、中途半端に裾野が広がっちゃったばっかりに、困ったことにもなってるような気がするんだよねぇ。

まずはそのとっかかりとして、最近読んだチベットとは関係のないこんな本の話から。

ナショナリズム―名著でたどる日本思想入門 (ちくま新書)ナショナリズム―名著でたどる日本思想入門 (ちくま新書)
(2004/05)
浅羽 通明

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アナーキズム―名著でたどる日本思想入門 (ちくま新書)アナーキズム―名著でたどる日本思想入門 (ちくま新書)
(2004/05)
浅羽 通明

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同じ著者の手になるこれら二冊の本、『ナショナリズム』の冒頭及び『アナーキズム』の最終章で、小林よしのりと薬害エイズ訴訟支援運動の話が取り上げられる。

いわく、小林の訴えに応じて支援のボランティアに駆けつけた学生の多くが、厚生省からの謝罪を勝ち取った後、共産党系の組織へとオルグ(勧誘)されていった。自立した個人たちの自由な参加によって盛り上げられ、目的を達成すれば参加者は各自の日常の持ち場へと戻ってゆくべきものとして社会運動を認識していた(≒心情としてのアナーキズムを身につけていた)小林は、次なる攻撃対象を与えてくれる左翼系組織へ若者たちが吸い取られてゆくさまを目の当たりにして危機感を覚えた。そして、自らに取り柄を見いだせず個をぐらつかせるそれら普通の人々を支えるためのアイデンティティとして、小林はナショナリズムを設定した...。

俺はよしりん先生ぴゃんの本なんて『戦争論』一冊読んで辟易したクチなので上記のようなエピソードまでは知らなかったのだけれど、まぁ先生ぴゃんらしいというか大きなお世話というか、そんなところが正直な印象。

で、話はググッと元に戻る。何かね、上記の小林よしのりのエピソードと時間軸で逆方向の現象が、今の日本におけるチベット支援の現場では起こってるような気がしてるのよ。要はさ、幼稚なナショナリズムに支えられたネトウヨみたいな連中が我が物顔でチベットについて語っているような状況。

例えばTwitter。俺が自分のアカウントでフォローしてる人には勿論“自称”チベット・サポーターが多いんだけど、小沢一郎の訪中朝貢外交から習近平と天皇陛下の特例会見に至る時期なんか、その半数ぐらいが小沢及び民主党政権を異常に熱くバッシングして盛り上がってて、正直不気味だった。日本と中国、それぞれの政府を叩くにしても、俺に言わせりゃCOP15の方がよっぽど重要度高いと思うんだけど、そっちは結構ノーマークだったりして、全く何なんだこいつらのツボは、って感じ。

或いは多くのチベット支援者が情報源として頼りにしてきたメーリングリスト「リンカ」。そもそもはチベットに関するイベント情報などを共有するために設けられたMLだったのに、最近は特定の数人が右に傾いた、しかもチベットの“チ”の字も出てこないような投稿をし続けて、とうとう管理人のお叱りを受けたりしてる。

何なんだろうね、これ?いつから右寄りの人達がこんなにたくさんチベット支援にコミットするようになったんだろう?

昨年3月のチベット全土蜂起以前は、例えば毎年3月のピースマーチに集まるのは、総人数こそ少ないけれど仏教系やらバックパッカー系やら雑多な人達で、そんな中に右系の人もパラパラいるって感じで適度にバランスが取れてた印象があるけど、最近の特にデモ系のイベントなんか、主催者自体が既に右に寄っちゃっててこっちとしては参加する気が失せるのばかり。

例えば今月開催されたデモでは、事前にウェブで以下の注意事項が挙げられていた。

  ・旗は、チベット旗のみご用意ください。ただし、主催者側で日章旗を用意する可能性があります。

  ・私たちは、旗の問題でチベット支援者が分裂することを望みません。

で、蓋を開けてみればデモ隊の先頭に2枚の大きな日章旗(日の丸)が翻っていたってんだから呆れる。本当に「旗の問題でチベット支援者が分裂することを望」まないんだったら、日の丸も無しにするのがスジだろう(関連記事はこちら)。オマケにご丁寧にも某都知事からのメッセージを賜っちゃってる。昨年夏にあのおっさんがのこのこ北京に出掛けてったこと、みんな忘れちゃったのかね?(関連記事はこちら)。

結局さ、ネトウヨみたいな連中を巻き込んでそいつらが大手を振るうようになっちゃったばっかりに、一見チベット支援の輪は以前に比べても広がったように思えるんだけど、それが仇になってチベットには興味があるけど右翼は勘弁してよって人達を敬遠させることにもなってて、残念ながらこれ以上この輪は広がらない。

以前知り合いの在日チベット人と話をしていた時、この件についての俺の懸念を彼に伝えたところ、返ってきたのは“右翼もうまく利用すればいい”と安直な一言。いやさ、俺としては、うまく利用できてないじゃん、むしろ足枷になってんじゃん、という意味での指摘だったんだけど...。

コアな支持者の先鋭的な活動に徹するにせよ、浅くとも広い支持を集めるにせよ、今の日本でのチベット支援のありようってやっぱり中途半端だと思うな、俺は。まぁ、この手の運動は大なり小なり同じような問題を抱えてて、実際ウイグル支援の方なんかもっとヒドい状況らしいんだけど。

冒頭で紹介した浅羽の著作のうち、『ナショナリズム』の方の最終章で、浅羽はナショナリズムを「収斂型」と「拡散型」に分類してて、この分類を手がかりに更に考察を進めていくともっと色々と面白いことが見えてくるんだけど、それはまた次の機会にってことで。

以上、今宵のボヤき、おしまい。

(青)

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青空トランプ

Author:青空トランプ
青空トランプ:夫婦ユニット。サブメンバーに、長女コロ(中1)と長男ぐわー(小5)がいます。
そんな青空トランプを、20の質問で紹介します。

【青空☆太郎】

出身地:宇宙
職業:世界を股に挟むえせサラリーマン
趣味:最近は主に東欧の大衆音楽、例えばロマ(ジプシー)系やクレズマーの辺り
特技:誰に対してもあつかましく振舞う
好きな食べ物:カレーかラーメンか迷ってるフリをしつつ本当に好きなのは握り寿司
好きな映画:ここ最近なら間違いなく『先祖になる』だね
尊敬する人:タモリ(『ブラタモリ』復活希望)
抱きたい人:宮崎あおいちゃん(せっかく離婚したんだから俺んとこに嫁に来なさい)
神:JB、ジミヘン、コルトレーン(このチョイスに迷い無し)
永住したい場所:東北か東欧か東南アジア
1ヶ月休みがあったら:東北でボランティア&観光(まだまだ行き足りない)
3億円当たったら:1億は寄付して、残ったカネで防音設備の整ったスタジオ付きの家を建てて楽器を買いまくるね
明日死ぬとしたら:慌てて般若心経を覚える
今一番興味があるのは:クレズマーとチンドンの関係性
子供以外の宝とは:あごひげともみあげ
自分を動物に例えたら:インドサイ
相方のいいところ:他人にでも感情移入できるところ
相方の悪いところ:他人にでも感情移入しがちなところ
相方を料理に例えたら:火鍋と砂鍋が半々のやつ(仕切りは陰陽風)
世界に向けてメッセージを!:打倒風評被害!


【花札(仮)すずき】

出身地:長野県長野市
職業:主婦業を全力で。
趣味:下ネタ。
特技:落ち込むこと。
好きな食べ物:友人の旦那が作るダシ巻き卵。こないだ久々にありついた♡甘さと出汁とフワフワ具合。ケーキかよ!?安定の旨さ。嫁への愛を感じたわー。
好きな映画:『クンドゥン』『JSA』
尊敬する人:もちろんダライラマ14世。すごいオジサマですよ、この人は。
抱かれたい人:吉野寿様。せめてデートできるなら、一緒にダイアログ・イン・ザ・ダークとか行って、吊り橋効果狙いたい。
神:小林賢太郎。神と書いてけんたろうと読む。
永住したい場所:シェムリアップ、ウブドゥ、チェンマイ
1ヶ月休みがあったら:タイのビーチでぐだぐだしたい。
3億円当たったら:半分寄附、半分貯金して老後に旅しまくる。
明日死ぬとしたら:家族と美味しいもの食べて過ごします(;_:)なんか泣けてきた…
今一番興味があるのは:TED。おっさんテディベアじゃなくて、プレゼンの方のね。
子供以外の宝とは:ラーメンズDVD&文庫本コレクション。
ラーメンズ好きな女はうざい?けっ知らねー。
自分を動物に例えたら:スナフキン亜種。おさびしやま~に~♪
相方のいいところ:博識。理論的。私の支離滅裂な話をよく聞いてくれるという意味で、ガマン強いところ。
相方の悪いところ:ブログ、この半年で1個くらいしかあげてませんよ。どうしました?
相方を料理に例えたら:満漢全席。うんちく多そうだ。
世界に向けてメッセージを!:最良の母親とは、まあまあの母親である。〜児童精神科医 ドナルド・ウィニコット〜

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