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この秋は思いがけずチベタンのミュージシャンの演奏を二度も観に行く機会があった。ひとりは嫁もレポートしてたテチュン、もうひとりは豪州在住のテンジン・チョーギャル

TIPA出身なだけあって正統派のチベット民謡を演じるテチュンと、ネックをギターのものに換えた改造ドラニエン(ダムニェン:三味線に良く似た撥弦楽器)を駆使して独特のメロディーを聴かせるテンジン・チョーギャル、いずれも非常に充実した内容で甲乙つけがたい。

でも、日本で聴いてる限り、どこか物足りなさがあるんだよ。やっぱりさ、速弾き系の歌はさ、チャン(チベットのどぶろく)で程好く酔った観客も一体になってさ、手拍子して足踏み鳴らして一緒に歌って踊って、って感じじゃないと。

今回はそんな思い出の話。

ラサで定宿にしていた、昔は黒いテントが沢山あったらしい場所のホテル。ある晩かなり唐突に、中庭を挟んだ奥の建物のホールでチベット民謡の演奏家を呼んでの演奏会が開催されることになった。聞けば三夜連続の公演なのだと。早速足を運んでみる。

5元(日本円で70円くらい)を払ってチャンかビールを頼めば誰でも入れるとだけあって、会場は大賑わい。ホテルの主催だから観光客相手のイベントだろうのに、観客の殆どが周辺に住むチベット人。ホールの窓は開け放たれていて、アルコールなんか呑めないし金もない近所の子供達まで窓枠にへばりついて楽しそうに中を観ている。

演奏家の編成は4人で、ダムニェンを演奏する紅一点の若い女性の他に、ピワン(二胡のような擦弦楽器)を演奏する老人、リンブ(横笛)を吹く若い男性と、ギュマン(サントゥールや揚琴に似た打弦楽器)を演奏する老人といった顔触れ。そして演奏家の4人は演奏に徹し、歌を歌うことはない。

でもチベットの民謡は歌モノが基本。
じゃあ誰が歌うかって?
勿論、観に来ている客みんなが歌うのだ。
そして踊りたい人は、遠慮なくステージに上がって踊るんだから。

奏でられるのはスローな前半部を経て中程以降はアップテンポな曲調に切り替わる民謡ばかりで、正直外国人には曲の区別がつかない。そしていずれもチベット民謡のスタンダードなのか、会場にいるチベタン達は声を揃えて歌っている。

踊り手はその時々で面子が変わるが、だいたいは男女のペア。スローな前半部では両腕をヒラヒラと動かして優雅な感じだが、テンポが上がってからは一転してタップダンスのような勢いで床を踏み鳴らす。観てる方も一緒になって足を踏み鳴らし、それに呼応するかのように演奏家の速弾き度も増す。後半部での会場の盛り上がりようたるや、Oiパンクのライブにも負けないぐらいの勢い。

既に触れた通り、4人の演奏家のうち2人は老人である。そんなハードな演奏を休みなしで続けられないので、時々思いついたように休憩が入る。

休憩の間、観客のチベット人達は静かに歓談のひと時を楽しむのかというとそんなこともなく、あたかも忘年会の余興のように、誰かがまた即興で歌いだすのである。
一夜目は若いチベタンの女の子がアカペラでインド映画の主題歌を歌ったりして会場を沸かせていたが、二夜目以降は、たまたま昼間に宿のバルコニーで遊びでセッションしていたのを見染められ、米国人の泊り客(バックパッカーギター)と俺(ブルースハープ)の二人組も合間の余興に出させてもらうことになった。

日米混成チーム、多くのチベタンにとっては初めて耳にするであろうブルースを披露し、それはそれでそれなりの盛り上がりを見せたのだけれど、所詮は余興。余興が盛り上がるほど、そのあとの本編も盛り上がる。
速弾きは加速し、ステップはより力強く、手拍子も歓声も更に大きく、チャンをもっと持って来い姐ちゃん、というわけで、呑めや歌えの大宴会の夜は更けていった。

アルコールに厳しいインドではなかなかあり得ないことだし、さりとてチベット本土だとたいていは観光客向けにがっちりオーガナイズされてて味気ない。近所に住んでるチベタンの兄ちゃん姉ちゃんが私服のままフラッと訪れてサラッと踊ってしまうあの雰囲気、非常に稀有で貴重な体験だったのだと、今更ながら懐かしく思い出す。

ま、実際のところ、現場の俺はそのありがたみも分からぬままチャン呑んでただただはしゃいでいただけなんだけどね。

(青)

【おぉっ】
現地の旨みと煌きが溢れてるなーっと(感)
観光旅行でおこがましいけど、迎えの来ない空港からタクシーに乗り込んだ時、順番を無視したらしく、ドライバー達がものすごい剣幕で言い合いになっている中、眠くてとっとと後部座席に乗り込んだ友人を思い出した(笑)。ホテルまでぼったくられないよう、がんばって起きていた自分が・・・。
【Re: おぉっ】
ボラれたところで日本円に換算したらどうせ二束三文だもの。
イライラするだけ損よ。

...などとエラそうなこと言いつつ、日本円で30円程度の釣銭惜しさにインドでオートリキシャーの車体に蹴りをブチ込んだこと、数知れず...。
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青空トランプ

Author:青空トランプ
青空トランプ:夫婦ユニット。サブメンバーに、長女コロ(中1)と長男ぐわー(小5)がいます。
そんな青空トランプを、20の質問で紹介します。

【青空☆太郎】

出身地:宇宙
職業:世界を股に挟むえせサラリーマン
趣味:最近は主に東欧の大衆音楽、例えばロマ(ジプシー)系やクレズマーの辺り
特技:誰に対してもあつかましく振舞う
好きな食べ物:カレーかラーメンか迷ってるフリをしつつ本当に好きなのは握り寿司
好きな映画:ここ最近なら間違いなく『先祖になる』だね
尊敬する人:タモリ(『ブラタモリ』復活希望)
抱きたい人:宮崎あおいちゃん(せっかく離婚したんだから俺んとこに嫁に来なさい)
神:JB、ジミヘン、コルトレーン(このチョイスに迷い無し)
永住したい場所:東北か東欧か東南アジア
1ヶ月休みがあったら:東北でボランティア&観光(まだまだ行き足りない)
3億円当たったら:1億は寄付して、残ったカネで防音設備の整ったスタジオ付きの家を建てて楽器を買いまくるね
明日死ぬとしたら:慌てて般若心経を覚える
今一番興味があるのは:クレズマーとチンドンの関係性
子供以外の宝とは:あごひげともみあげ
自分を動物に例えたら:インドサイ
相方のいいところ:他人にでも感情移入できるところ
相方の悪いところ:他人にでも感情移入しがちなところ
相方を料理に例えたら:火鍋と砂鍋が半々のやつ(仕切りは陰陽風)
世界に向けてメッセージを!:打倒風評被害!


【花札(仮)すずき】

出身地:長野県長野市
職業:主婦業を全力で。
趣味:下ネタ。
特技:落ち込むこと。
好きな食べ物:友人の旦那が作るダシ巻き卵。こないだ久々にありついた♡甘さと出汁とフワフワ具合。ケーキかよ!?安定の旨さ。嫁への愛を感じたわー。
好きな映画:『クンドゥン』『JSA』
尊敬する人:もちろんダライラマ14世。すごいオジサマですよ、この人は。
抱かれたい人:吉野寿様。せめてデートできるなら、一緒にダイアログ・イン・ザ・ダークとか行って、吊り橋効果狙いたい。
神:小林賢太郎。神と書いてけんたろうと読む。
永住したい場所:シェムリアップ、ウブドゥ、チェンマイ
1ヶ月休みがあったら:タイのビーチでぐだぐだしたい。
3億円当たったら:半分寄附、半分貯金して老後に旅しまくる。
明日死ぬとしたら:家族と美味しいもの食べて過ごします(;_:)なんか泣けてきた…
今一番興味があるのは:TED。おっさんテディベアじゃなくて、プレゼンの方のね。
子供以外の宝とは:ラーメンズDVD&文庫本コレクション。
ラーメンズ好きな女はうざい?けっ知らねー。
自分を動物に例えたら:スナフキン亜種。おさびしやま~に~♪
相方のいいところ:博識。理論的。私の支離滅裂な話をよく聞いてくれるという意味で、ガマン強いところ。
相方の悪いところ:ブログ、この半年で1個くらいしかあげてませんよ。どうしました?
相方を料理に例えたら:満漢全席。うんちく多そうだ。
世界に向けてメッセージを!:最良の母親とは、まあまあの母親である。〜児童精神科医 ドナルド・ウィニコット〜

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