いや、正確には一人ではありません。
最初ひとりで行かせようと思ったのですが、私の両親にどやされ、結局彼女のおばあちゃんであり、私の母、かっこさん(仮名)に、わざわざ長野から迎えに来てもらい、返す刀で長野にとんぼ帰りという、かなり込み入った方法を取りました。
私も帰省はするのですが、来る月末の、「第53回高円寺阿波踊り」に向けての練習が今日だったため、どうしてもここは出ておきたく、それが済むまではこの東京は中野の地を離れられないという状況でした。
コロも出演はしますが、子供踊りは、言うなればグリコのでっかいおまけ、おしゃれ小鉢、布団圧縮袋にもう3枚!の、もう3枚部分、なので、そこまできっちり出なくでもいいという、勝手な独断で、帰省を許してしまいました。
コロはかっこおばあちゃんが大・大・大好きで、もう何日も前から死ぬほど楽しみにしていたのですが、夜になったら泣いちゃうかもなーなんてなことを思っておりました。
しかし。
毎日朝晩かかってくる電話の向こうでは、楽しそうなコロの声が。
「お母さん、今日ねえ、ボールで遊んだよ」
「おばあちゃんと買い物行くんだあ」
「すごく楽しいよお」
今日の夜に至っては、遊び過ぎてあっけなく寝てしまったそうです。
こうなると、大変なのはかっこさん。
毎日5歳のバイタリティに当てられ、さすがに精根尽きはてた様子で、
「明日は早めに来なさいよ」
と、釘を刺されてしまいました。
かっこさんはもともと、驚異のスタミナの持ち主で、合わせて生来の負けず嫌いと、おしゃべり好きと、子供好きがあいまって、普段からものすごいテンションで、私はひそかに、あと100年は死なないだろうと思っているくらいなスーパー60代なのです。が、そのかっこさんをもってして、へとへとになるほどのコロの相手…。まあ、目に浮かびます。
子供は知らないうちに、大きくなってるものなのですねえ。
少し前まで、私がいなければわんわん泣いていたと思っていましたが。
…まあ私と青空君の子供ですからね。放浪癖と放蕩癖(!)は約束されているのでしょう。
一方、こちらはこちらで大変静かな日々を過ごさせていただきました。
ただ、この天使に限りなく近い存在・宇宙人ぐわーでも、「コロちゃんどこ?」「コロちゃんはあ?」と、姉の不在をいぶかしむ発言と、普段以上の母へのべたつき加減が、若干、日常とは異なる雰囲気は醸し出しておりました。
しかし、余りに静かなので、こっそり青空君とぐわーの3人で、魚民に飲みに行きました。
いやああああ、静か。
ゆっくり飲めましたわー。
私も、さみしかったのは、見送る瞬間と、楽しそうな電話口のコロの声を聞いた時だけ。
ずいぶん気晴らしさせていただきました。
さあ、明日は久々にコロのマシンガントーク聞きに、私も帰省します。
…嗚呼。
(ト)